エペランを使ったサンコーの保冷折りたたみコンテナ「サンコー コールドオリコンEPシリーズ」のレビューです。
2022年9月に行われた国際総合物流のサンコーブースで気になった商品がエペラン(発泡素材コンテナ)の保冷折りコンです。
物流現場でよくみる保冷箱は発泡スチロールが多く、しかも折りたためない箱が多い中、サンコーのコールドオリコンEP38は発砲スチロールよりも強度が高く欠けにも強いエペラン(ビーズ発泡法によって生まれた高機能素材)を使うことでしっかりと折りたたみができる製品でした。
軽くて丈夫なエペラン(発泡素材コンテナ)折りコン「サンコー コールドオリコンEP38」
サンコー コールドオリコンEP38の現物を見た時に思ったのが発砲素材で作る保冷折りたたみコンテナの強度は大丈夫なのか?といった素朴な疑問です。
折りたためる構造で発砲素材を使ってしまうと可動部や結合部がすぐに欠けてしまうのでは?といった当たり前の疑問ですね、これは発砲スチロールの箱を使っている店舗や物流現場の方でも普通に思うことのはず。
でも実際にサンコー コールドオリコンEP38を使ってみると、一般的な発砲スチロールよりもはるかに頑丈であり、これなら可動機構がある折りたたみコンテナにしても大丈夫なのだと分かりました。
優れた機能を有する素材、エペラン
エペランとは、ビーズ発泡法によって生まれた高機能素材、発泡スチロールの代替品等、幅広い用途で使える素材です。
1.柔軟性に優れる従来の発泡スチロールは衝撃に弱く、欠けや粉状のカスが出ることが短所でした。エペランはしなやかさが大きな特徴で、その柔軟性は衝撃吸収に対して効果を発揮します。
2.耐衝撃性に優れるエペランと発泡スチロール製のボックスに1kgのおもりを1.5メートルの場所から落下させた実験では、発泡スチロール製はおもりが貫通し、その欠けた部分が飛散してしまいましたが、エペラン製は割れがなく、おもりの当たった部分がへこむ程度です。エペランはPPやPEといった耐衝撃性に優れる素材であるためです。
3.緩衝性に優れるエペラン製のトレーに積載された機械部品が振動により激しくこすり合わされても、ビーズの欠けや、粉状のカスがでることもなく、機械部品への異物の付着がありませんでした。適度な緩衝性もあるため、オーディオ部品等の電子部品や液晶パネルなどの表面保護の必要なものを搬送する緩衝材にお使いいただけます。
4.耐薬品性に優れるまた、耐薬品性に優れているのもエペランの特徴です。シンナーにエペラン、発泡スチロールの試験片を浸した実験でも、発泡スチロールは溶けましたが、エペランは変化がみられませんでした。
これらの特徴を兼ね備えたエペランは、発泡スチロールの代替品としても幅広い用途でお使いいただくことが可能です。特に部品輸送など複雑な形状の部品を傷つけず、安全かつ清潔に輸送したい場合には最適の素材です。
https://www.sanko-kk.co.jp/consulting/report/eperan/
サンコー コールドオリコンEP38はエペランを使うことでフタ一体型の折りたたみ保冷コンテナを実現、ガシガシとフタの開閉を繰り返してみても可動部や接合部が欠けることがなく、発砲スチロールの箱に比べてかなり頑丈でした。
PP素材の折りコンほど強くはない、発砲スチロールより頑丈
サンコーのスタッフさんに「コールドオリコンEP38」の詳しい説明を聞いてみると、従来の発泡スチロール箱に比べてエペラン素材はかなり頑丈、でもPP素材の折りコン感覚で使うことはオススメできないとのこと。
軽くで上部で便利なエペランの折りコンとはいってもプラスチックに比べれば当然弱く、また価格もそこそこ高いので丁寧に扱うことが望ましい…みたいな口調でした。
私が実際にいじくり回してみた感じではフタの開閉部分や折りたたみ時を丁寧にすれば、PP素材の折りコンと同じように使っちゃってもいいんじゃない?と思えるほど。
組み立てた箱形状ではかなり頑丈で角も丸みがあるので、発砲スチロールのような欠けの心配はあまりないのでは?と感じました(ただし投げるのはダメだと思う)
かなり優秀な保冷BOXと思える「コールドオリコンEP38」、あえてマイナス点をあげるとするなら内容量が38Lぐらいでしょう。
それでも軽くて丈夫な発砲素材で折りたためる保冷コンテナの時点で優秀すぎる製品といった評価には変わりません。
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